桐生山鳳仙寺は、天正二年(一五七四)の昔に、北関東の雄と称えられた桐生・太田・館林の城主・由良信濃守成繁公が、自らの菩提所として建立された曹洞宗のお寺です。時は戦国の世の中でした。

その戦国の世の最中に、このような壮大な菩提所建立—– このこと一つとりましても、開基・成繁公が、いかに深い信仰の心をおもちの武将であったかが強く強く偲ばれます。

開創以来、鳳仙寺は、間もなく四世紀半になんなんとする、永い法灯の歴史を刻んで今日を迎えています。この永い歴史の中で、鳳仙寺は、幸いにも火災やその他の災害に遭遇することなく、開創当時の面影を色濃く残して現在に在ります。それだけに、桐生市のみならず、群馬県の歴史をひもとく上での、誇り得る貴重な文化財も多数所蔵しています。

鳳仙寺空撮